はじめに
本日(2021年12月6日)の日経新聞には、「Inside Outー今を解き明かす」というコーナーで「教えてコンサル、あれもこれも」というタイトルにて、コンサルの使い方について警鐘を鳴らしています。
特にDXを推進する上で、
パナソニックの決断、変革は「自分たちで」と銘打って
パナソニックの玉置肇最高情報責任者(CIO)は5月に開始したDXプロジェクトのビジョン策定に、あえてコンサルを入れなかったという。アクサ生命保険など外資系で長く情報システムに携わってきた経験から「変革は痛みを伴うもの。自分たちでやらなければ納得感を得られない」と確信しているからだ。
と伝えています。
コンサルタントとは
同新聞は、
経営改革の重要な戦略作りコンサルタントとはで外部のコンサルティング会社に依存する企業が増えている。縦割りの組織風土が拭えず、意思決定の機動力を失ったままデジタルトランスフォーメーション(DX)などの難題に直面したからだ。大手コンサルは転職市場で優秀な人材を引き寄せ、さながらニッポン株式会社の経営企画部だが、副作用も懸念される。
と伝えています。
そもそもコンサルタントは
お手伝いをするのがコンサルタントの役割だと思います。
特に、「クライアントだけでもできたかもしれないことのお手伝いをする。」ことについて、今回のテーマでもある「コンサルタントの使い方」を考える上で有効なテーマだと思います。
コンサルタントの存在意義は、クライアントの課題を解決することです。
そのために、様々な「お手伝い」があります。
しかし、その「お手伝い」も使い方を間違えると、別の病気を引き起こすことにつながりかねません。あたかも炎症を軽減するのに抗生物質を投与しすぎると、いざというときに抗生物質が効かなくなることと似ています。
大切なことは自社の能力向上
つまり、誰でも解決できるような簡単な問題でも、コンサルタントに依存して解題解決をしていると、自己治癒力が低下して、様々な問題に対応する能力を欠いてしまいます。
また、システムなどのブラックボックスの場合には、最低限理解するポイントというのがあり、そこを任せっきりにすると将来に禍根を残すことにつながります。
建設業界では
常に工期とのせめぎ合いの中で業務を推進している建設業界では、経営陣が忙しいことが多く、経営のバックオフィース業務を任せているケースがまま見受けられます。
税務にしても、労務にしても、法務やシステムにしても、任せることは重要ですが、丸投げはいただけません。
コンサルタントを利用するにしても、コミュニケーションを良好に保ち、双方の認識のすり合わせを繰り返しましょう。
コンサルタントは使うもの
コンサルタントは頼るものではありません。使って、結果を出すために利用するものです。
様々なコンサルタントがいますが、その会社や経営者に似合いのコンサルタントを選びましょう。
そして、コンサルタントなしでも健康になれるような経営を目指しつつ、次の課題のためにコンサルタントを利用することが、大切です。